基礎概念:世界観

最近「生命の惑星」という書籍を読んだ。出版元の説明は以下で確認できる。

京都大学学術出版会:生命の惑星

 

最近の地球観を確認するためには、地球の歴史・鎌田浩毅(中公新書)も参考になったが、標記の書籍は発見のプロセスの説明も詳しく僕の学生時代に比べて大きく認識が進歩していることが実感させられた。学生時代の最新情報は既に40年以上前なのである意味変わっていても当然であろう。

総体として次の内容が記されていると感じている。ビックバーンによって発生した宇宙は内部で相互作用を繰り返しながら、地球が生まれた。地球は独自の環境条件の中で進化を続け、その過程で生命が生まれ自己をエネルギー的に拡大しつづけている。これらのそれぞれの詳細は、物理学・化学・宇宙物理学・個体地球物理学・流体地球物理学・地質学・生物学の各分野で研究・理解されてきたが、大きく変化している宇宙のある時空間に生存していることが実感をもって感じられた。

 興味深かったのは、上記のサイトは翻訳した「講義資料」をダウンロードできるようになっていたことだ。

特に確認したかった以下の章をアクセスしてみた。
第20章 舵を取る人類:惑星の文脈における人類文明
第21章 私たちはひとりぼっちか?:宇宙の生存可能性についての疑問

 

もうすこし原著の考え方・資料などに直接アクセスしたいと考えたら、著者の一人の講演が残っていた。
How to Build a Habitable Planet: The Story of Earth from Big Bang to Humankind

www.youtube.com

さらに調べると、南京大学で以上の書籍を参照した講義が行われていたことを確認できた。

How to Build a Habitable Planet

これは同大学、以下で開講された英語コースだった。
2015-08-12 How to Build a Habitable Planet

そこで参考資料として以下のサイトが確認できました。

 

このサイトでは各章の「Lecture Powerpoints」と「Book Figures」をダウンロードできる。翻訳したダウンロード「講義資料」よりさらに充実しているように感じた。

情報の活用体制が整備されていることに驚いた。

上記再確認できた{http://www.habitableplanet.org/(再確認2020/06/10)

 

この書籍を読んで改めて気づかされたのは、以下だった。

1。宇宙進化の過程で、たまたま環境に恵まれた部分で生命が生まれた。
2。効率的にエネルギーを含めた環境を活用する生命が繁栄してきた。
3。現在繁栄している人類だが、500年前までは現在の人口 の1/4だった。
4。500年前の大航海時代から、人類の地球上に偏在する資源・エネルギーの活用が本格化した。
5。今後とも人類の活動はあらゆる意味で活発化するであろう。
6。最近地球と同じ環境にある惑星が発見される数が飛躍的に増加している
7。中には生命が生まれ進化していく惑星もあるだろう。同様に生命が進化の過程で環境を有効活用するには時間がかかるが、ある時点から利用速度が速くなる。
8。今後ともそれぞれの環境で生命が生き残り、5と7が接触することがあれば、お互いの環境活用レベルは同じである可能性は低い。

 

この気付きを具体化したいと考え、図を探しているときに得られた情報だった。この書籍については改めて最近の情報を網羅的に整理しているのが新鮮だったが、それぞれの事実は改めていろいろなところに記載され更新されていることにも気づかされた。たとえば惑星の発見数など。
 

現在地球に偏在しているエネルギー資源の活用・AI活用の進化なども、5に関して具体的に活発化している事例だ。あわせて多くの知識が追加・更新されていくのだろう。したがって40年以上前の知識が更新されていくことは必然だろう。増大する知識・変わる周辺環境をますます常に認識し続けることが不可欠であろう。