母親の死

介護施設で暮らしていた母親が、2017年5月中旬・96歳で亡くなった。

2015年の夏を迎える前に、母の体の衰弱が顕著となった。その為、施設対応の医師在席のもと、介護施設の各担当者と、もしもの場合には施設での看取りを希望するかそれとも病院での延命処置を行うかを検討した。

母親は今まで十分努力して生きてきたということを家族が納得しているという前提で、施設での看取りを希望する旨既に関係者で確認してあった。話題の中で機会を見て自宅に帰るなら支援できる旨、施設から提案を受けた。その後暑くなる夏に向けて受け入れ準備も想定できないままだったが、夏を過ごし母親の体調もそれなりに安定している状態が続いた。冬も終わり暖かくなった2016年の5月連休明けの土曜日に、検討していた自宅で軽い昼食と休息をとることが出来た。

施設に入居した当時から、母の気分転換を兼ね、しばしば車いすで外出・散歩をしていた。30分から一時間の散歩コースだった。

latlonglab.yahoo.co.jp

母も楽しみにしていた散歩だが、亡くなった年の正月明けからは、寒い日・風がある日などが重なって、散歩ができないことも多くなった。骨粗鬆症の痛みの続く状況では、介護ベッドと車椅子との移動頻度をできるだけ少なくするように、車椅子に乗った食事の前後に散歩を設定していた。散歩ができないということで、限られた訪問した時間では、弁当などを用意し夕食を中心に個室で一緒に取ることにした。

2017年も真夏の暑さが訪れる前に機会を見て自宅に迎い入れたいと考えていた。一方衰弱も続き、5月の最後の夕食となった日は、かなり衰弱している様子だった。

介護ベッドから車椅子への移動は、通常家族が自力で本人を引き上げて行っていた。しかし当日は身体がぐったりしており慣れている介護士に依頼した。車椅子に立ち上がった時、口から長い痰が流れ出る様子を確認し介護士に指摘した。自室で一緒に食べさせた後休憩しその後の対応を介護士に依頼し帰宅した。翌日は熱があり施設側で病院に連れていき、肺炎(誤嚥性ではない)を確認し、点滴したそうだ。その後引き続き施設での肺炎対応の点滴を4日間続けて行い、点滴を外したのち2日後に亡くなった。

施設での看取りについては十分納得できていたが、最後にもう一度自宅に落ち着いて過ごさせてあげたいという思いもあった。施設から自宅に戻し、葬儀・火葬・納骨などが続いた。その後の自宅の片付けなどを含めこの場で確認していきたいと思っている。